ここでは巷で有名なブラック企業ではなく、あくまで「ブラック案件の特徴」という形で紹介していきたいと思います。
エンジニアになりたい方、特にこれからフリーランスエンジニアになりたい方は、まずは案件を取っていく事が最初の壁になるのではないでしょうか?
確かに、会社に属していた頃と違うのは自分 vs 企業という、デカい相手とのやり取りになる所から来る不安には大きいかと思います。
その為にまずはどうやって受かろう?と思ってしまわれる方も多いのではないでしょうか。
最初に伝えておくと、開発案件に採用されるために頑張る!
という事も重要ですが、それよりもその案件が自分に合っているか、ブラック案件ではないか、を見極める場として使うことが好ましいです。
私もフリーランスエンジニアとして企業との面談は数多く参加してきましたが、ヤバそうな雰囲気はある程度察します。
ブラック案件は巧妙に存在するので気をつけてください!
基本的には案件に参画しているエンジニアには共通していることなので、共感頂けるところもあるかと思います。
企業での面談時にも聞けるようにまとめましたので、ぜひご覧ください。
引継ぎ人員がいない
「案件に精通している人がいない」という状態からのスタートがどれほど恐ろしいかという問題です。
この場合、こんな耳ざわりの良い文句を言われると思われます。
この文句を新規立ち上げ案件でなく、既存改修案件で言われたらヤバい可能性があります。
翻訳するとこうなります。
プログラムの開発規模が大きくなればなるほど、案件把握や既存の仕様把握が重要になってきます。
そこで仕様を理解している人からの共有がなくなると、案件固有の把握が遅れて、キャッチアップが困難になるのは想像に難くないのではないでしょうか。
かつ、すぐ実装に入ってほしいとスケジュールが引かれる場合は特に注意が必要です。
設計書が少ない or もはや無い

これも商談の時に聞けます。
・要件定義書
・外部設計書
・内部設計書
・API仕様書
などなど…
設計書がしっかり整備されていない案件は意外にも多くあります。
適当な案件である可能性が高いのもありますが、工数がしっかり確保されず炎上する案件の可能性もあります。
自分のスキルアップを目指すのであれば、しっかりと設計書が完備されている案件がおススメです。
こういう事を真顔で言う人は本当に多いですが、私が言われたらドン引きします。まずどうやって品質を担保しているのか謎すぎます。
しかも仕様書がないとなると、仕様変更し放題ですので、実装した後に「やっぱそこ変えた!」みたいな所謂デスマーチが発生します。
そういう案件は得てして既存バグが多かったり、マジックナンバーや謎フラグも普通に出てくるなど、勉強になるコードどころの騒ぎでない可能性があるので注意が必要です。
実装の時に仕様変更の地獄を見るのは自分自身ですから、無駄なリスクはなくしていきましょう。
上位者に技術知見が無い

上位者のタイプによってブラック案件かホワイト案件か、2極化すると思われます。
技術はないが、どれくらいの期間できるか、技術者との密なコミュニケーションを取り見積もる人
技術はないので、見積もりをせず先方や経営陣の都合を全てイエスで返し、絶望的な納期にする人
初回からPMポジションで参画するなら影響は少ないかもしれませんが、大体はPGかSEとして参画する方が多いかと思います。
特に悪い例の場合、厄介なことになるのは目に見えていますがこの業界では結構あります。
商談の際に納期を決めた仮案件のスケジュール見積もりを立てさせるのはありかもしれません。
どのような調整の仕方をするのか、案外対応次第でブラック案件との分かれ目となります。
新しい技術をどんどん使う

一見、すごく良さそうな案件な気がしませんか?
新しい技術技術なんて、耳障りがめちゃくちゃ良いです。
私も新しい技術はガンガン学んでいきたいタイプなので、実際惹かれました。
が、自分で勉強がてらお試し実装するのと、納期が決まった正式アプリに組み込むのはハードルが全く違います。
新しい技術を使うには前提条件として、
技術調査をする期間が設けられているかを確認した方が良いです。
最新技術というのは事前に有用性や調査をして、実際に導入できるか検討していく必要があります。
なぜならその最新技術起因でバグが発生し、結果余計工数を取ってしまう可能性があるためです。
またバグ改修の沼にはまった時、ググっても救われることは少ないです。
技術力に自信のない方は踏み込む前に一考した方が良いかもしれません。
とりあえず全部任せたいといわれる

アプリと言うのはフルスタックエンジニアにせよ、1人で開発するには負荷が高すぎます。(工数次第な所はありますが)
基本的に通信しますので、大きく分けてもフロントエンド・バックエンド間での協力は不可欠です。
それも無視して依頼しているのは先ほどご紹介した「上位者に技術知見が無い」に共通している所があるかもしれません。
私自身、実際に「ゼロからリリースまで全て1人に任せたい!提案してくれ!あ、工数は1人月ね」
という案件に出くわしたことがあります。(もちろん受けませんでしたが。)
話を聞くと、やはり技術経験者がだれもいない中での工数設定ということでした。めちゃくちゃだよ…
全てひっくるめてお願いするというのは、もはや単価がいくらあっても足りませんし、人手も足りません。
これは分かりやすい例ではありますが、技術者がいない中孤軍奮闘はブラック中のブラック案件と言わざるを得ません。
まとめ
いかがでしょうか。ここまでお話してきましたが、案件を見極める力は重要です。
他にも挙げたらキリがない程たくさんあると思いますが、今回はこちらの5選とさせていただきました。
(また新たに思いついた場合、第二弾として執筆しようと思っています)
就職では会社自体に所属すると言うことで、面談では案件よりも会社自体の方針等に重きを置くと思います。
しかしフリーランスエンジニアだと案件やチームがすべてになる可能性が高いため、面談で現場を鑑みる事ができるわけです。
ブラックかどうかは入ってみないと分からないのはごもっとも。ただ、入る前にブラック案件を見分けてホワイト案件の確率を上げることは可能です。
フリーランスエンジニアはこちらから契約解除できるというメリットはありますが、働いた期間とメンタルは無駄に削られます。
少しでもブラックな香りの案件は避けて、しっかりとした案件で有意義に実力をつけていきましょう!
・「面談=合格するために自分を売る」場ではない。
・面談時は、こちらがブラック案件か見極める機会とする。
・危険を察知したら撤退する勇気を持つ。